家の寿命を縮める、ガスより危険なある物質とは?

投稿者: | 2017-09-17

こんばんは、つかさ住設です。

関東では今日の夜頃から明日に台風が接近するようですが
台風対策は万全ですか?

対策と言っても、
・外にある軽い物を飛ばないようにする
・窓の戸締りや吸気口を塞ぐ
・雨戸・シャッターを早めに閉める
くらいしか思いつきませんが・・・

物が飛んできて、窓ガラスが割れないように
注意してくださいね!

さて、今日は、
僕がガス会社に勤務している頃から
感じていた

『住宅にとって”危険”な○○漏れとは』

についてお伝えします。

【みんな知っているガスの危険性】

ガス=危険

という意識をあなたはお持ちですか?

きっと多くの方が「ガスは危ない」と思っていると思います。

確かに、ガスは可燃性で、火が着いたり、
場合によっては爆発したりします。

なので「ガス=危険」という認識は
その通り間違いありません。

【家に致命的なダメージを与える物質は?】

では、ガスが家に対して一番驚異的で
気を付けなければならない物質なのかというと
そうでもありません。

なぜなら、大昔の話はわかりませんが、
現在では、家で「ガス漏れをして爆発する」なんて
ことは99%ないからです。

「なぜそう言い切れるのか?」
というと、

ガス業界全体でガス漏れ事故防止のために
法的規制や各メーカーの安全機能の充実が
発達し、各家庭において実施されているからです。

「具体的にどんな安全機能があるのか」
について少しご紹介すると、

まず第一にガスメーターに
様々な安全装置が組み込まれています。

さらに、学習機能も備わっていて、
・日頃使っているガスの量を大幅に超えたり、
・逆に配管内の圧力が徐々に減ってきたりしたとき、
・震度5以上の揺れを感じたとき、

自動的にガスを止めたり、
何らかの表示を出したりして知らせてくれます。

他にも、ガスの元栓にも急にホースが外れて
ガスが出てしまっても自動で止めてくれる機能が
ついています。(ガス栓の種類によります)

さらには、ガスコンロなどの器具にも
・火の消し忘れ防止
・噴きこぼれ時の自動消火
・中には感震センサーが組み込まれているもの

などがあり、

ガスの安全機能は二重三重に危険を防止し、
安全を確保しているのです。

少し思い出してください。

あなた自身や周りの人で
「ガスが漏れて爆発した、火事になった」
という人はここ10年くらいの間で何人いましたか?

おそらく1人もいない人が多いのではないか
と思います。

『ガスが住宅に及ぼす危険は限りなく少ない』

というのはご理解いただけたかと思いますが、

では、その他で、

『住宅に致命的なダメージを与える物質がある』
ことをご存知でしょうか?

それは、私たちの周りに常に存在し、
生命の維持に欠かせず、
時には生命を奪うこともある・・・

その答えは『水』です。

なぜ水が怖いのか?
事例をお見せしながらご説明します。

【水の脅威ー事例ー】

まず、水の厄介なところの第一は
『無臭』であり、水漏れの発見が遅れることにあります。

ガスは人工的にあえてあの”ガス臭いにおい”をつけているので
室内で漏れたらすぐに気付きますよね?

漏れている箇所は特定できないまでも
すぐに異変に気付いて、使うのを止め、
ガス会社に電話をすると思います。

でも水の場合は、無臭なので、
・室内の見えるところに水が染み出てくる、
・もしくは天井から降ってくる、
・どこかでチョロチョロと音がしている

などのことがない限り、気付かないのです。

そしてさらには、
水道の検針は2ヶ月に1回なので、
タイミングによっては、まるまる2ヶ月経って
検針員の方に指摘されるまで気付かないという
ことが起きてしまいます。

とはいえ、

「別に水は爆発するわけじゃないし、急いで直さなくても大丈夫でしょ?
しかも直したあとは時間が経てば乾燥しちゃうんだから問題ないよ」

と思われる方も中にはいるかもしれません。

でもその『緊急性の希薄さ』が住宅に致命的なダメージを与え、
家の寿命を短くしているのです・・・

事例をお見せしましょう。

タイルの浴室を洗面所(脱衣所)から撮った写真です↓↓

タイルの浴室からユニットバスへの
改修工事をした時の現場写真なのですが、

20年以上使っているタイルの浴室では
8割以上がこうなっています↓↓

わかり辛いかもしれませんが、
洗い場から洗面所に向かって撮っている写真です。

ちょうど、浴室のドアがあり、出入りするところの
土台と柱です。

タイルの目地は水を通してしまうので、
長い年月をかけてゆっくりゆっくりと
土台や柱に水がかかり続けた結果、

木が腐って、朽ち果ててしまっています。

この写真は解体時に壊れてしまったのではなく、
すでに根元はありませんでした。

さらに悪いことに、
土台や柱が水を含み腐っていくと、
”シロアリ”が食べやすいご馳走が完成します。

シロアリは、家の根幹である木材を主食とするアリで、
専門の駆除隊がいるくらい家にとっての脅威です。

家でシロアリが発生すると、何らかの被害が出ていると
考えてまず間違いありません。

ただその被害の大小や重要度は
壊してみないと判断が難しいところが
厄介なんですよね。。

さっきの写真も、浴室ドアの周りの木の枠は
グルっと1周シロアリに食べられていて
指で軽く押しただけで、ブスッと穴が空いてしまう
状態でした。

でも奇跡的に2Fへの被害はなく、
浴室・洗面所の改修で済んだのです。

この事例は”戸建の1Fの浴室”という
一番被害が広がりにくいところだったので
良かったのですが、

これが集合住宅(アパートやマンション)の上階
で水漏れをしてしまった場合は悲惨です。

僕が5~6年前に経験した事例では、
2Fから水漏れ事故が発生して、
下の部屋の2/3を水浸しにし、

部屋の修繕工事と入居者の家財の補償とで、
700万円~1000万円近い保険金を支払いました。

当時はいろんな不運が重なって、水漏れの発見が遅れ
被害が拡大してしまったのですが、
その時の経験から、もう2度と水漏れ事故は起こしたくないと思い、
工事方法や使う材料には細心の注意を払い進めています。

【まとめ】

今までの話をまとめると、、、

ガスは危険物として扱い方は注意が必要だが
住宅に致命的な被害を与えることは99%ありません。

それよりも、
住宅に致命的なダメージを与えてしまうのは
常に身近にある”水”です。

水がもたらすダメージの代表は

⓵木部の腐敗化
⓶⓵により、シロアリを招き、
構造上の重要な木材を空洞化させ家をもろくする
⓷カビを発生させる(人体への影響)

ことです。

さらに、水は無味無臭であることから
発見が遅れることが多く、気付いた時には
致命的なダメージを追っている場合が多い、

ということです。

・・・

今日の記事は参考になりましたでしょうか?

あまり頻繁に起きることではないと思いますが
もし万が一、水道の検針さんから

「今月、使用量多いですけど、水漏れしていませんか?」

と質問されたら、早急に水道屋さんに見てもらってください。

そして多くの場合、
水漏れによって水道の使用量が増えていた場合は、
『減免措置』を申請することで、払い過ぎた分の
水道代が返ってくるシステムを利用できます。

市町村によって、条件がありますので
お住まいの市町村の担当水道局に
お問合せしてみてください。

万が一に備えて、頭の片隅に置いておいて
いただければ幸いです。

こんな事、ないに越したことはないのですけど。。

ではまた!

つかさ住設 加藤

追伸:

つかさ住設では、武蔵村山市を中心に
主に多摩地区に住む方々に住宅メンテナンスの
ご相談やご提案をいたしております。

水廻り設備のことで何かお困りのこと、
お悩みなどがありましたら
ホームページからお気軽にご連絡くださいませ。

つかさ住設ホームページ:

http://tk-hotline.com/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です